親知らず抜歯のクリニック選びポイント

手術を行う先生の画像 患者さん向け情報

親知らずの抜歯って怖いですよね。
出来るだけ上手な先生に出来るだけ良い方法で抜歯してほしいですよね。
ここではより良い親知らず抜歯治療を受けるためのクリニック選びのポイントをお伝えします!

より良い抜歯を受けるためのポイント

  • 日本口腔外科学会認定医・専門医の資格を持った先生かどうか
  • 超音波切削器具(ピエゾサージェリー)を使用してくれるか
  • 抜歯の専門クリニックか

口腔外科と書いてあれば、親知らず抜歯が上手な先生なわけではない

親知らずの抜歯は専門性が高く、より良い治療を受けるためには『口腔外科医』という手術を専門にした歯科医師に抜歯してもらうべきです。
しかし、実は歯医者さんであれば誰でも『口腔外科』と標榜することが出来るのです。
つまり『口腔外科と書いてある歯医者さん』=親知らずが抜ける先生ではありません。
まずはクリニックやホームページに『口腔外科』と書いてあるだけで選ぶことは避けましょう。

日本口腔外科学会認定医・専門医を探すべき

大学病院などできちんと口腔外科のトレーニングを一定期間受けた歯科医師にのみ与えられるのが
日本口腔外科学会による認定制度です。
こちらはホームページのドクターの経歴などに記載されています。

研修期間審査項目審査方法
認定医初期臨床研修修了後、
2年以上
基本的な口腔外科診療の経験実績と学術的研修実績申請書類審査
筆記試験
専門医初期臨床研修修了後、
6年以上
口腔外科に係わる診療と学術的活動における一定以上の実績申請書類審査
筆記試験、口頭試問、手術実地審査
指導医初期臨床研修を修了後12年以上、かつ口腔外科専門医取得後3年以上口腔外科に係わる豊富な診療経験と学術的活動の実績、指導者として良識のある人格申請書類審査
手術実地審査、面接

このように公益社団法人 日本口腔外科学会がきちんとトレーニングを受けたことの証明をする制度です。
皆さんも親知らずの抜歯の際にはこの資格を目印にされるとより良い抜歯が受けられると思います。

超音波切削器具(ピエゾサージェリー)を使用しているか

親知らずの抜歯の際、骨に埋まった親知らずでは周りの骨を削る必要があります。
その際に一般的に使用されることが多いものは以下のような器材です。
①タービンバー
②ラウンドバー
③超音波切削器具(ピエゾサージェリー)

ピエゾサージェリーによる切削の病理標本。

バーによる切削標本。
ピエゾサージェリーと比較し骨断面への侵襲が大きい様子が確認できる

骨組織に対し切削を行う際に、どの方法でも温度上昇が組織に障害を与えるため生理食塩水により冷却しながら行います。そのため骨組織の温度が40度を超えることはありません。47度を超えると組織変性をおこし治癒の遅延につながりますので注水による冷却が必要になります。ただし術者の切削圧力が高いほど温度上昇は起こりますので骨の固い部位はより一層温度上昇に対する配慮が術式上必要になります。これは術者の経験値に左右される部分であり固い骨に障害を可及的に少なく切削する技術が求められるところであります。メクトロン社のピエゾサージェリーの優れた点はフィードバックシステムを有していることがあげられます。これは振動させた超音波チップが骨に触れると電子制御が働き、骨密度を感知して自動的に適宜調整されます。今まで人間が経験値で行ったていたドリルの切削圧力と回転数のコントロールを機械が制御するところはまさにマニュアルの車とATの車の運転の仕方の違いに似ているかもしれません。
したがって、ピエゾサージェリーは低侵襲で治癒に良い抜歯を行うことが出来ます。

抜歯専門のクリニックかどうか

抜歯は経験値により技術力が大きく異なります。
このページで最初にお伝えした日本口腔外科学会の専門医制度を習得しているかが経験値を図るうえで最も重要です。
ただし、今現在抜歯をどれだけ行っているかも大切な判断基準です。
10年前は毎日抜歯をしていたけど最近は、、、なんてことも。
その点抜歯専門のクリニックでは
・毎日抜歯をしているので症例数が多い
・抜歯に特化した器材がそろっていることが多い
など患者さんにとってマイナス要素はありません。
親知らず抜歯のクリニック選びの基準の1つとしても良いかと思います。

まとめ『より良い親知らず抜歯を受けるために』

  • 日本口腔外科学会認定医・専門医の資格を持った先生かどうか
  • 超音波切削器具(ピエゾサージェリー)を使用してくれるか
  • 抜歯の専門クリニックか

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